・薬剤師はやめておけばよかった
・薬剤師になったことを後悔している
最近そんな記事をよく見かけます
ドラマ「アンサングシンデレラ」を見て
・薬剤師ってつらくね
ともよく言われます
そこで今回はこんな疑問を解決します
・薬剤師になろうか迷っているが
やめておいたほうがいい理由があれば知りたい
・現役薬剤師のリアルな声が聞きたい
・薬剤師より他の職種の方がいいのか
【先にこの記事の結論を述べておきますね】
・人間関係に苦労して挫折したくなければ薬剤師は考え直した方がいい
・薬剤師の年収だけじゃお金持ちにはなれない→
夢がある仕事ならブロガーやプログラマーを目指したほうがいい
【理由と具体例5つ】
①薬剤師になるにはお金がかかる→元が取れるのか
②薬剤師「楽で高時給」は間違い
③人間関係はどうか→うまく求人を選べないと最悪
④安定している職業→失業あり
⑤大手調剤薬局「エリート」勝ち組?→実際:トレーナー次第(運)
【結論】
①経営主になる→もし資金があり、学費の心配もなく薬局のオーナーになれるなら
薬剤師にならない手はないでしょう
(それなりの資金が必要です)
②管理薬剤師・薬局長になる→優秀な人材かつずっと薬局に留まれる人物
(家庭を持ちお子さんの世話など家庭を優先したい女性はずっと管理職は難しい)
③大手製薬会社・研究職につく→難関はいうまでもありません、一握り
③この記事を読んで
・やっぱり薬剤師って思ってたのと違う
・もっと夢のある職業がいい
・サラリーマンではなくフリーランスとして自由に働きたい
そう思った方は後述する
ブロガー、プログラマー、Webライター、Webデザイナーなどの
個人で学んで応用の幅の広い職業につくのもアリだと思います
詳しく具体的にみていきましょう
理由①薬剤師になって学費のもとはとれるのか
もとはとれますが、いつから元がとれるようになるのか
具体的に考えていきます
学費と具体的な返済期間
・国立大、約350万円
・私立大学、約1350万円~
(年間授業料200万円程度・入学金35万~40万円程度・別途受験料3万~3万5,000円程度)
と言われているが、実際は浪人や留年の潜在的なコストも含めれば、ざっくりと1500〜2000万円弱の資金を確保しないといけない
・調剤薬局やドラッグストアでは生涯年収2億3000万円なので可能
学費のもとをとるのは→可能ではある
・実際→調剤薬局最大手の新卒の初任給手取り18万
ここから数年働いて手取りが増えていくことも考えて
- 実際10万を学費の返済にあてていくと
1年で120万円→ 10年で1200万円 - 仮に浪人・留年して2000万円かかると 20年)
- 実際5万円を学費の返済にあてていくと→
1年で60万円→ 20年で1200万円 - 仮に浪人・留年して2000万円かかると 33年)
薬学部は現在6年生なので
社会人としてスタートするのはストレートでも
最短24歳なので
24歳→学費返済完了は
- 10万ずつ返せれば34歳で完了
- 浪人・留年すると
10万ずつ返せれば44歳で完了 - 5万ずつ返せれば44歳で完了
- 浪人・留年すると
10万ずつ返せれば57歳で完了
つまり現実的に無理なく月5万円ずつ返して
44~57歳で学費が返せる計算になります
どうですか?思っていたより、学費の返済期間は長くないですか?
これだけじゃありません
さらにライフステージがかわれば
結婚・出産・住宅資金なんかも必要ですからね
毎月10万、あるいは5万円の返済額に加えて
もろもろの費用で毎月出費がかさんでいきます
私は新卒の手取りが19万円、そこから3年働いても
手取り22万とかでしたので
思っていたより貯金なんか増えませんでしたよ
そしてここでまだ注意点があります
気になっている方はいませんか?
②・④のような場合です
薬学部入学から卒業までの罠
最短でというのはどういうことかというと
ストレート受験者の5人に1人は
留年or薬剤師国家試験不合格だからです
たとえば
・2020年卒業生のランキングトップは慶應義塾大学薬学部
・ですがその慶應義塾でも6年間ストレートで卒業するのは8割弱
・つまりトップでさえ5人に1人は
留年or薬剤師国家試験不合格となってるということです
・全国トップ40位以下の学校となってくると恐ろしいことに
・2人に1人は、留年or国家試験不合格となってくるから怖いですよね
あなたはストレートで合格できますか?
という薬学部の闇が待っています
勉強法がわからないと本当につらい
こたえます
参考)文部科学省:2020年度各大学におけ入学試験・6年制学科生の修学状況
ちなみにこの国家試験を受けさせてもらうまでにも
薬学部にはいくつもの試験があり、それらも
すべてストレートで合格した場合での計算となっています
結論:薬学部の学費の返済は可能だが
かなりの時間と、お金が必要である
②薬剤師の仕事は楽で高時給か
これは職種によりますが
研究職・管理職・製薬会社などの
薬剤師の一握りのエリート集団を除いた
一般的な薬剤師の年収で見てみましょう
年収から考える
一般的会社員の平均年収
男性:520万円
女性:280万円
薬剤師の平均年収
男性:540万円
女性:430万円
これだけみると薬剤師に女性が多い理由がよく
わかりますよね
なんと1.5倍です
時給にすると1800~2600円くらい
なので高時給は間違いないです
問題は楽なのか
結論:楽じゃないです
仕事内容から高時給か考える
- 患者さんの命を預かる仕事なので責任感が重い
- 責任感の強い人ばかりで気強い人も多い
- 薬剤師調剤サポートの充実していない薬局が多く
人為的間違いで健康被害があった場合過失となる恐れが
あり気が抜けない - 毎年新しい薬が開発され生涯勉強しなければならない
- 患者数に対し経費削減でギリギリの人数回しの薬局が多く
仕事量が多く個人の負担が大きい薬局が多い - 狭い調剤室内の中で良い人間関係を築けないリスクがある
- 患者さんに理不尽に怒鳴られることもよくある3分で思いつくだけでこれだけあります
薬剤師がお金をもらうかわりに払う対価
「人」は信じてもいいが、その人の「仕事」は信じるな
私が新人だったころ大手調剤薬局の研修で
何度も聞かされた言葉です
どういう意味かと申しますと
・薬剤師の仕事は監査
・処方箋と調剤した薬があっているか
・お渡しする薬が合っているか
・チェックすることが仕事
つまり→他の薬剤師が調剤した薬が合っているか確かめるのが
自分の仕事なので
→他人の仕事を疑え ということです
・どんなに普段仲良くしている同僚でも
・その人の仕事を疑ってかかる目を持てということです
どんなに仲が良くてもその人のする仕事は疑いながら
目の前にある処方箋と睨み合いをするんです
チェックしあい、注意しあい、ときには
言い方もきつくなったり、イラッとしたりイラっとされたり
そんな仕事環境で一生働きます
人は言い方ひとつで人間関係が変わることもあります
疑いながらチェックマシンとなる仕事なのかもしれません
高時給には知識・注意力・コミュニケーション・仕事成果へのそれなりの対価があります
③うまく求人を選ばないと人間関係が最悪
次は人間関係の問題ですね
具体的にお話します
・薬剤師は人間的にできた人が多そうだから、人間関係は大丈夫だよね
よくそう言われることがあります
けれど実際はそんなハッピーな環境ばかりではありません
結論としまして
人間関係が理由で転職していく薬剤師は少なくありません
人間関係が上手くいかず転職になる現実
例えば実際に、薬剤師の勤務3年間の離職率は約3割程と言われています。1年間で1割ですね。さらに大手チェーンほどその離職率は高まっていきます。
転職理由としては、人間関係の他にも
- 年収の低さ
- 勤務形態(残業・勤務地)
- ライフステージの変化 などがありますが
実際勤務してみた実感としては
人間関係がいいところは
賃金面にも問題ないところが多いんですよね
反対に人間関係が悪いところは
お給料や勤務形態も劣悪なところが多いです
ライフステージの変化でその職場を離れる機会になるということは
もともと戻ってきたくない職場である、ということです
実際に体験した薬局内でのトラブル
実際私が経験した人間関係も一部紹介しておきますと
・休日出勤の関係でもめる
・仕事のミスの指摘でもめる
・仕事のやり方の相違でもめる
・患者さんへの考え方のちがいでもめる
・上司の口の臭さでもめる
・移動・出張・寿退社でもめる
・有給消化でもめる
・早上がりでもめる
などいろいろ目にしてまいりました…
(陳列すると、大人なんだからもめずに解決しろよってなる内容ばかりですが笑
一度人間関係に亀裂が入ると修復困難なものですよね、さらに薬局の仕事は命に係わる仕事ばかりでピリピリしているので、ちょっとしたことでもめることもよくあります)
④安定している職業か→失業します
結論:薬剤師でも失業してしまいます
具体的にみていきます
転職先を見つけられず、転職時期がきてしまい、失業してしまうケースがあります
実際私も二度、薬剤師として失業しました
薬剤師なのに失業する理由
一度目
・薬剤師5年目、20代で失業
・派遣終了期間が迫っても、次の就職先が見つけられませんでしたと言い放たれ失業
二度目
・薬剤師6年目、30代で派遣薬剤師をやっていました
・突然派遣切りにあい、来月から仕事がなくなりました
・派遣会社の担当職員の変更により、突然新担当者から連絡がなくなり失業
若くして薬剤師で2度も失業するとは思いませんでしたが
その代わり失業→転職ノウハウを学べたのでそれはそれでよかったのですが
失業時期は本当に焦りました
薬剤師は安定した仕事と決めつけるのは間違いです
⑤大手調剤薬局社員は「エリートの勝ち組」ではない
「大手に入社したらもう心配ない」
誰もがそう思って新卒社員は就職活動頑張りますよね
実際に入社した体験談
私も最大手の調剤薬局の正社員として
A・Fに新卒で入りました
(一応イニシャルで…)
- 給与・手当
- 休日・休暇
- 福利厚生(子育て支援)
- 借上社宅制度
- 教育研修制度
なかでも教育研修制度については
新入社員研修・フォローアップ研修・OJTトレーナー研修・リーダー研修・薬局内勉強会・エリア内勉強会・在宅研修・がん治療勉強会・eラーニング・Live Webセミナー・各種学会参加(参加費・交通費・宿泊費全額会社負担)・海外研修(交通費・宿泊費全額会社負担)・研修認定薬剤師取得補助・大学院奨学支援制度(入学金・授業料の80%を会社が負担)・国家試験合格支援 など
素晴らしいと思い安心して入社しました
結果、入って1か月でやめたくなりました
研修制度の闇
薬局に実際配属されて研修を行ってくれるのは
薬局内のOJTトレーナーといわれるトレーナーなのですが
実際新人の成長具合はこのOJTトレーナーの技量にかかっています
私も数年後OJTトレーナーとしてOJTトレーナー研修を受けて実感しているのですが
このOJTトレーナー研修が中身スカスカなんですよね
トレーナーの薬剤師としての能力の問題というよりかは
門前の病院・クリニックが何科なのか~という点が
実際かなり研修内容に差がでてくるんです
門前が大きな総合病院なのか
門前が眼科なのかでは
研修制度にも大きく影響してしまうんですよね
あなたが新人として入社してどの薬局に配属されるかは
選ぶことはできませんので、ここは運次第になります
ちなみにですがこのOJTトレーナーも選出基準の一つに「人柄」で選ばれてますので
人柄がいくらよくても薬剤師としての知識量・技量が低くてもトレーナーになれちゃうんですよね(OJTトレーナー研修するから安心でしょ、あなた入社して3年たったしトレーナーしてみてよって上から案内がきます)
過去には理不尽にトレーナーを押し付けられて
それが嫌で退社していく同僚もみてきました
結婚・移動が決まっているのにトレーナーを押し付けて移動できないようにするやり方に嫌気がさしたのでしょうね
実際私も結婚が決まっているのに8か月移動拒否されました
移動先がない&人員が足りないからって理由です
大手はこんなこともします、驚きですよね
新人からしたら、完璧な薬剤師が研修してくれるんだって思って入社するわけですから
いかにこの研修制度がスカスカかわかると思います
さて少し脱線しましたが、デメリットの結論です
最大手調剤薬局のデメリット
すこし脱線しましたが、
・給料も大手は最安
・トレーナー・研修制度を個人の技量に頼る制度内の問題
・配属先の薬局先での新人の成長度のバラつき
・暗黙の了解の残業の多さ
・勤務地による有給取得の差の大きさ
・「応援制度」と呼ばれる長期出張の多さ
などから最大手でもやめたくなってしまう業務形態ですので
薬剤師になって最大手の調剤薬局に就職が決まっても
大手調剤薬局社員は「エリートの勝ち組」ではないのです
結論
この記事を読んで
・やっぱり薬剤師って思ってたのと違う
・もっと夢のある職業がいい
・サラリーマンではなくフリーランスとして自由に働きたい
そう思った方は後述する
ブロガー、プログラマー、Webライター、Webデザイナーなどの
個人で学んで応用の幅の広い職業につくのもアリだと思います
私は現在薬剤師として7年目ですが
ブロガーをしており
・「大切な人たちのそばで(在宅で働ける)ブロガー」を目指して
・「薬剤師さんのブログ×転職×リスタート」について
・ノウハウ記事ブログをまとめていっています
そして、
現役薬剤師のリアルな声を届けつつ
「最初からブロガーを目指す選択肢」に
ついても発信しています
6年間薬学部に通って
7年間薬剤師をして
ブログの可能性に気づき
これを見てくれた画面の前にいるあなたには
ブログについて私なりに精一杯情報をお伝えできたらー!って
思っているからであります
私自身、必死に勉強ばかりして薬剤師として働いていたものですから
「副業」とか「ブログ」なんて可能性に今まで出会えなかったからなんですね
もし私が〇〇と知っていたら
・もっとはやくブログについて教えてくれる人がいたら
・薬剤師になれば将来安定?→失業もあると知っていたら
・就職後世間がいうほど稼げないって知っていたら
・休みがこんなにとれないって知っていたら
・転職にこんなに労力がすり減るって知っていたら
・薬剤師にもいじわるな人はいっぱいって知っていたら
・こんなに移動があるサラリーマンみたいなものって知っていたら
きっともっと早くブログを始めていたことでしょう